《最新情報》

ぼくの著書『お父さん、牛になる』が、福音館書店より発売中。
Amazonはこちらです。
お父さんが牛になる話。ささめやゆきさんの絵が良すぎる。

『お父さん、牛になる』おかげさまで重版かかりました!
執筆、出演依頼等は随時受付中。メールフォームからどうぞ。


2010年10月17日

2度目の全国大会終わりました

えー、土曜日に全国大会終わりました。いやー、面白疲れた。

まず前半の個人戦ですが、一回戦でなんと、僕が優勝した前の年(06年)の全国チャンピオンであるところの、協会選抜選手枠としてエントリーしていた木村恵美さんとの対戦でした。これは本番前のくじ引きで決まったもので、誓って偶然です。まあ、なんといいますか、面白いドラマを作る神様のイタズラとでもいいましょうか。とにかく、引き寄せられるものがあったのかもしれません。

で、そこで先攻の木村さんの、静かながらも極めてドラマチックな迫力のある、さすがに叙情的な凄みを含んだ朗読を受けまして、僕は用意していた作品の中から、ともかく東京大会で一番ウケの良かった、ある意味もっとも分かりやすい寓意を含んだ作品を読んで対抗しました。ですが、自分としてはあまり出来のいい読みとは言いがたく、正直なところ「もしかしたら負けたかも」と思いました。結果は4対3の辛勝でしたが、どっしりとした作品に変化球で挑んだという点において、評価が別れたのかもしれません。とにかく、かなり幸運だったと僕は感じました。

それで2回戦、結論からいうと、僕はここで終了しました。対戦相手の大窪さんは、父親(祖父だったかもしれません、失念していたらごめんなさい)の戦争体験の時間の名残のようなものを現在の生活の中ににじませたような味わいの作品で、客席の反応もなかなかでした。で、僕はどうしようかなと迷った挙句、とにかく、一番好きなタイプのセカイ系というか終末系の作品を読んで臨みました。自分としてはかなりベストな読み方をすることが出来て、ウケも結構良かったので、あわよくばという期待もしましたが、残念ながらここで3対4で敗退という結果に終わりました。ただ、用意していたもうひとつの方ならば勝てたのかというのも少し怪しいし、僕としては、あの朗読の出来で負けたのならもう悔いはない、1回戦と2回戦、あの違った2タイプのものを読んだことで、晴居彗星の作風は充分見せることが出来たという満足感があったので、清々しく終えることができました。今大会優勝の、三重代表であるくんじろうさんのボスキャラ性といいますか怪物性といいますか、あの存在感にも楽しませていただきましたしね。とても面白かった。

そんなわけで、まあ、自分としては、我ながらよくやれたかなと。ともかく、3年ぶりに一選手として参加した個人戦ということで、曲がりなりにも一度全国優勝した後に、ああしてもう一度、激戦区の東京予選・東京大会から勝ち上がって全国の舞台に再び立てたという事実が、甚だ手前味噌で恐縮はありますが、あまり出来ることではないと思いますし、それが僕にとっては最大の勲章でした。詩のボクシングの中で新しいトピックスを作ることが出来たと自負しております。何よりも、ベストな朗読で連勝を終えることが出来たのが、僕にとってはとっても嬉しかった。悔しい気持ちはもちろん抱えながらも、大変満足です。

で、そんな余韻に浸る暇もなく(笑)、後半の団体戦があったわけですが、こちらはとにかく1回戦がぼくらにとってはすべてでして、われわれチーム「しずくろんと犬」は結構気合いを入れて臨みました。対戦相手は「則天去私」というチームで平均年齢が80代、しかも朗読前の一言挨拶で一様に「当事者の視点から戦争について語ります」というエクスキューズをつけられての闘いでして、かなり熱いものでした。対するこちらの題材は、なんと「おっぱい」という……。これはですね、そもそもチーム内で作品を作るにあたって幾つか挙げたお題の中にあったもののひとつでした。チームメイトの広瀬犬山猫さんの旧作のテキストの中に、おっぱいについて電車のアナウンスという体裁で語るというスタイルの作品があったので、それをうまく加工して活用したら面白いというのが発端としてあり、さらに、チームメイトでしずくろんメンバ−としてもおなじみのもこもこさんが、実際に胸が大きくていろいろな経験談があるというのが有効に働くだろうということで、初期の段階から「これだ!」と決めて作ってました。実際に胸の大きな女性が自身の経験を語るほど説得力のあるものはないだろう、と。で、さらにビジュアル的な面白さということを考えて僕が発案した「カップ数の進行と共に実際にアルファベットを書いたフリップをめくって『A』『B』『C』……と見せて『Z』までやる」というのを要素として加えました。もちろん、実際のもこもこさんのカップ数はいくら大きいとはいえZまで行きませんから、中盤以降は僕の朗読のフレーズとの語呂合わせ(『OP』を『おっぱい』、『XYZ』を『座標軸』など)にするという感じで。

とにかく、膨れ上がった作品を苦心して3分まで削った甲斐もあって、途中、東京大会とめくるフリップの大きさが変わったこともあって『U』のフリップがちょっともたついてめくったという若干のトラブルはあったもののなんとかつつがなく最後まで読み切ることが出来、戦争をリアルに語った重厚な朗読に対して勝利することができました。僕等としてはかなり全力で取り組んだ自信作だったので、それがお客さんにウケて魅せることができたという時点で、今回の団体戦に参加した目標は充分に果たせました。団体戦に関しては、僕は去年も神奈川選抜チームとして参加して、そこでは1回戦の群読で敗退したので、今回の勝利は僕個人としてはリベンジをなんとか果たせたと、そんな気持ちでしたねー。

で、そんなしずくろんと犬も、2回戦の即興であえなくストレート負けを記してあえなく終わっちまったわけですが、そこで対戦した香川チーム「111」の即興も、特にメンバーのひとりの富田萌花ちゃん(9歳!)の率直なパワーは団体戦全体で最も観客を惹きつけましたし、その後の1対1での個人対決における海堀さんのパワフルな朗読、実はあれは僕が08年に審査員をやったときに海堀さんが個人戦香川代表として出場された際に読まれていた作品と同じものだったのですが、さらなるレベルアップがなされていて非常に感動的でして、あれが今大会全体の締めの朗読だったというのはとても良かったのではないかと、率直に思いました。

というわけで、僕個人としては大忙しな第10回詩のボクシング全国大会でした。僕は唯一、個人と団体の両方に出るというポジションだったので、大会全体を通して舞台上に顔を出すことが出来たので、お客さんが僕のことをより多く記憶に留めていてくれたらなあ、などという淡い期待などをしたりしとります。ぶっちゃけ、この1日で僕はもうヘロヘロでして、そもそも今大会に出るのは団体戦のみのつもりで、しかも動機はユニット発展のために「しずくろん」という単語を宣伝するという極めて単純なものだったのにどうしてこうなった!という感じだったわけですが(笑)、そのあたりの目的はきちんと達成出来たと思いますし、なによりも、僕個人にとっても大変勉強になる良い機会でした。これからも自信を持って、自分なりの方法、自分の信じる道を切り開いて行きたい。そう再確認できた1日でした。本当に大会に関わった、参加者、スタッフのみなさん、そして客席のみなさん、本当にお疲れ様でした。

そして最後にもう一回。

面白疲れた!

これからも晴居彗星をよろしくお願いしまーす!
posted by 晴居彗星 at 23:35| Comment(2) | TrackBack(0) | 独り言 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
個人&団体W出場お疲れさまでした!
(その後の打ち上げでも、北海道チームが
大変お世話になりました;)
あの晴居彗星さんに会えたというだけでも
上京した甲斐があったなぁ、としみじみ。
今後ますますのご活躍を遠くからお祈りしております!
Posted by NIJO at 2010年10月20日 21:04
NIJOさん、お疲れ様でした!

同じ舞台に立てまして光栄です。
こちらこそ、NIJOさんのご活躍を期待してますよ!
Posted by すいせー at 2010年10月21日 16:15
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。

この記事へのトラックバック
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。